2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ル・クレジオ『氷山へ』

ミショーによる「氷山」「イニジ」というふたつの詩に敏感に反応したル・クレジオの散文詩的批評。それに共振する今福龍太と翻訳者中村隆之のテクスト。言葉の極北へむかう旅。コミュニケーションを拒絶する北の果てに屹立する沈黙の氷塊。極点へむけて人の…

シャモワゾー『素晴らしきソリボ』

読み終わったとき、万感胸に迫る思いだった。グリッサンの『第四世紀』の最後に登場するクロワ・ミッションの喋り屋ボザンボ、シャルルカンが、まるで、語りの達人ソリボの姿となって目の前に現れたように思えたからだ。グリッサン詩学を継承し、小説ジャン…