2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

シャモワゾー・ウィーク4- - 口承性とエクリチュール

シャモワゾー・ウィークの最終日、アンスティチュ・フランセ東京での吉増剛造との圧倒的な対談。詩人の言葉を反復すればまさに「奇蹟的な夜」だった。ふたりの、あるいはふたつの言葉のみぶりの信じられない交錯に茫然となった。吉増剛造の仕事の意味をよう…

シャモワゾー・ウィーク3- - カタストロフィと正義

午前中の仕事を終えてダッシュで東京駅へ。山手線ホームから12分の乗り換えで13時半発のぞみ35号に駆け込み一路京都に向かう。15時50分着。駅からダッシュでバス停へ。16時の市バスに飛び乗って16時半すぎ立命館大学衣笠キャンパスに到着。ふう、なんとか間…

シャモワゾー・ウィーク2- - 戦士と反逆者――クレオール小説の美学

久しぶりの本郷キャンパス、日が暮れてから湯島方面から構内に入ろうとして苦労する、ずいぶんモダンになった建物もあれば、昔ながらの建物もあり、不思議な時間のエア・ポケットに入り込んだような気分になった。 塚本先生、星埜先生のナビで、今日のお題は…

シャモワゾー・ウィーク1- - 文学の力

パトリック・シャモワゾーが日本にやってきた。今週計4回の講演が東京と京都で行われる。全部聴くことにした。月曜日の今日、新宿紀伊國屋サザンシアターでの初日は堀江敏幸さんの司会で大江健三郎氏との対談。1200円払って満員のホールへ。となりには偶然野…

キルメン・ウリベ『ビルバオ−ニューヨーク−ビルバオ』

四谷のセルバンテス文化センターでキルメン・ウリベと管啓次郎の対談&朗読会を聴く。管さんの名ホストとすばらしい朗読で非常に充実したひとときを過ごした。セルバンテス文化センターに始めて足を踏み入れたが、赤を基調としたとてもお洒落な場所だ。 金子…

ラブレイズ 『ドラゴンは踊れない』

中村和恵さんの眼の覚める名訳で、カリブ海の「不良小説の古典」を読了する。大きなトリニダード島と小さなトバゴ島のふたつの島からなるトリニダード・トバゴが独立したのは1962年。小説の舞台はそれから数年後の首都ポート・オブ・スペインのスラム街カル…