2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

恒川邦夫先生講演会

ここ1週間ほど39度を超える熱を出していた息子だが、今朝ようやく37度台に下がった。一昨年の夏休みの悪夢の再現かと思われたがほっと一息。それで午後早稲田へ出かけることができた。恒川先生がご自身の半生を振り返られた、Paul Valéry, Créole, Traduttor…

藤部明子さん新作

東京のZEIT=FOTO SALONの『芸術と冒険』展に出品された藤部さんの新作8点を見る。どれもすばらしい。3.11以後を真剣に考えさせるスティルと文章。アリゾナの風景に特に引きつけられる。広大なパースペクティヴのなかに点在する人家が米粒のようだ。自然…

『サルトリウス』より(2)ドーテル

『サルトリウス』ガリマール版45頁に登場するアンドレ・ドーテル。1900年に生まれ1991年に死去したフランスの小説家。ソルボンヌで哲学士の学位を取り、リセで哲学教師をしながら小説を書き続けた。Le soleil du désert(1973)の邦訳『荒野の太陽』(天沢退二…

『サルトリウス』より(1)マローリー

グリッサンの『サルトリウス』の訳読が今年の目標だけど、そこに引用されるいろいろな書物へと読書がどんどん逸れていってなかなか進まない(仕事のストレスや飲み過ぎのせいもあるけど...)。その脇道で、他では出会いようもない新しい本たちを知る。た…

カルミナ・ミュージック・ワークショップ

駒沢オリンピック公園で開催されている第1回太平洋文化芸術祭にいくつもりだったが、息子が発熱し、見送る。午後、プールでひと泳ぎしてAYUO音楽教室へ。今日は持ち寄った詩に音楽をつける。僕以外の3人の参加者はみな自作を用意してきたが、今の僕には詩…

HIBAKUSYA 世界の終りに/日本の大転換

WC研。室谷さんのナビで鎌仲ひとみ監督『HIBAKUSYA 世界の終りに』(2003)を見る。多くの賞を取ったドキュメンタリーだが、今こそこの作品をふり返るときだ。湾岸戦争で劣化ウラン弾の放射能に苦しむイラクの人々、広島・長崎の生き証人、マンハッタン計…

太平洋の島々に生きる人々

今日も涼しい一日。だが仕事で非常に消耗することがあった。精神的につぶれないようにしたい。世界は複数あるのだと自分に言い聞かせる。夕方から明治大学のオープン講座に出かけたがどうも夏休みになってから疲労感が少しずつたまっていく感がある。後藤明…

パウル・クレー展

午後、竹橋の国立近代美術館でクレー展を見る。4月からの疲れがどっとでたのか、やたらとだるく、眠い...。今回の展覧会はクレーの創作過程にスポットをあてる趣向を凝らしていて、デッサンを転写して着色する技法、トリミングやコラージュなど画家が多用…

Wilhelm Kempffの映像

台風6号は直角に右折して伊豆諸島に向かっている。とりあえずカレンダー上は今日で仕事が一区切り。夕食後、ケンプのDVDを観る。ベートーヴェンの「ハンマークラヴィーア・ソナタ」。1964年カナダでTV用に撮影されたものだ。ケンプはキースとともに大好きな…

Jaques Coursil /Trails Of Tears

ちょっと前に買って聞き流していたジャック・クルシルの新盤『涙の道』(2010)をじっくり聴き直しながら今福龍太「ジェロニモたちの方舟」(『すばる』6月号)を読む。そして多くを学ぶ。ジョン・ゾーンの勧めでジャズ・シーンに復帰した第1作がMinimal Bra…

花どじょう

夏休みが近いが、今の部署はこれから仕事の本番。忙しい夏を前に英気を養おうとその部署の5人で浅草の「駒形どぜう」へと繰り出す。営業200年の老舗である。渋谷の店には何度か足を運んだことがあるが、本店は初めてなので楽しみにしていた。のれんをくぐる…

Art Action 3331

午前中プールで泳ぐ。午後、家族を連れて末広町の3331 Arts Chiyodaへ。東日本大震災復興支援「Arts Action 3331」を見る。廃校となった中学校を改修して出現した巨大なスペースに、さまざまな展示がひしめいている。管啓次郎×村山修二郎の「詩×緑画」をみる…

池澤夏樹による菅直人

「今の首相がいいとはいえないが、やめずにがんばってもらいたい。菅降ろしの動きの底には、再生可能エネルギー特別法案を通そうとする動きをつぶそうとする動きがあるようだから」と人に話すたびに、一笑に付されていた。でも今日の朝日夕刊で池澤夏樹もそ…

「フランス文学」の広がり

少し前にもらった明治大学文学部紀要、第114号「特集 変貌する〈フランス文学〉」を読了。管啓次郎のグリッサン追悼詩「島の水、島の火、島々」、そしてハイチ出身でモンレアル在住のダニー・ラファリエールの詩「帰還の謎」(抄)がよかった。ラファリエー…

ことばのポトラック vol.3

11時半に渋谷のサラヴァ東京へ。藤部さんが来てたので同じテーブルでビールとブランチ。あとからカヌーイストの山田さんも。13時開演。震災後、さまざまな言葉が発信されはじめた。そのさざ波は、ためらいながら、あたらしい震動となってひろがっていく。く…

アンフォルメルとは何か

午後早びけして、東京のブリジストン美術館でアンフォルメルを特集した展覧会をみる。20世紀の抽象絵画の流れのなかで、シュルレアリスムの圧倒的な展開を継いで、第二次大戦後にフランスからアメリカへとアヴァンギャルドの中心が移って行く途中にあらわれ…