Art Action 3331

 午前中プールで泳ぐ。午後、家族を連れて末広町の3331 Arts Chiyodaへ。東日本大震災復興支援「Arts Action 3331」を見る。廃校となった中学校を改修して出現した巨大なスペースに、さまざまな展示がひしめいている。管啓次郎×村山修二郎の「詩×緑画」をみる。壁に草花の汁で絵や文字をしるしていくという手法。大きく描かれた山の絵に管さんの詩文が重ねられている。管さんの「碑文」は文字の記号的機能を超えて、ひとつのかたちとして描き込まれている。毒性のあるアジサイと薬草であるアオキを使用することで自然の両面を象徴しようとした、と村山さんは語ってくれた。時間が経つにつれて緑の色は次第にくすんでくる。その変化もひとつのメッセージである。記憶。想像力。見えるものだけが本当のことではない...。自然とアートと文字表現の出会い。
 そのあとモンゴル人ンのミュージシャンによる馬頭琴とヤタガ(モンゴル琴)のミニ・コンサートを聴いた。初めて耳にする馬頭琴の音色は、弓で弦を擦る時の擦音の素朴さがたまらない。ヤタガの独奏で「北国の春」が演奏されたのにはちょっと驚いた。モンゴルではこの曲がとても人気があるのだそうだ。ヤタガの音色に実にフィットしている。そして、馬頭琴を演奏する21歳の青年は何とホーミーを披露してくれた。低い声から突然高いハーモニクス倍音が流れ出すさまは驚嘆の一語につきる。すごい...。はじめてホーミーを生で聴いた。モンゴルのこどもたちがさくさん描いてくれた被災地激励の絵とメッセージを見て帰宅した。