池澤夏樹による菅直人

「今の首相がいいとはいえないが、やめずにがんばってもらいたい。菅降ろしの動きの底には、再生可能エネルギー特別法案を通そうとする動きをつぶそうとする動きがあるようだから」と人に話すたびに、一笑に付されていた。でも今日の朝日夕刊で池澤夏樹もそう発言していた。ぼくには政局論議などできないし、興味もないが、現在は今後のエネルギー政策の方向を決める大事な時期だ。国民投票の是非も問われているが、やるべきだと思う。犠牲となった人々のために。ぼくらの子孫のために。そしてぼくらを包む自然環境のために。復興相に見るに堪えないきざな人間が登用されすぐに辞任に追い込まれたが、論外だ。謙虚で誠実な人たちの環をつくるべきだ。上から恫喝することがリーダーシップだと誤解したり、言葉の暴力を見過ごすのはわれわれ市民の過失だと思う。東京や大阪のリーダーをよく人々は推すものだ...。「成果」を上げればいいわけではないだろう。かつてヒトラーだって失業率を下げることで人望を得たのだから。