ことばが音楽になるとき

勤め先のホールでの演奏会。間宮芳生『三色草紙』(1980)と湯浅譲二『児童合唱のための「擬声語によるうたあそび」』(1985)という2曲の女声合唱曲を聴く。前者はいわるゆベルカントではない日本人の発声法で歌われる、民謡やお囃しに溢れた曲。とても懐かしい気持にさせてくれる。なぜか「気流の鳴る音」という言葉が脳裏に浮かぶ(そんなタイトルの本があったな。)僕は調べの手のひらでころころと転がるちっぽけな石ころに過ぎない。二曲目はオノマトペの大洪水。楽しい楽しい。こんな楽しさに理屈はいらない。ことばが音楽と戯れる詩的な時間。至福のひととき。最後に湯浅さんがステージに登場された。