下北ノスタルヂ

 管啓次郎第4詩集『時制論』刊行記念の誌の朗読会に雨の下北へ。昨晩勤め先に泊まり込みでろくに眠れず、ややナチュラル・ハイで会場の本屋さんB&Bへ。倉石信乃さん、南映子さんを交えての朗読と演出家の高山明さんとの対談。詩集についてはあらためて書きたいが、前3作とはがらっと趣が変わり、一行一行が独立し、粒立ちあざやかな言葉たちがあちこちにユーモアを発散しながら溌剌と進行してゆくその詩行は、対談にもあるように、これからサウンド・パフォーマンスなどへと発展してゆくことだろう。昨日の仕事とはうってかわってビール片手に詩の空間に身を沈める。なんという心地よさ。朗読会のあと『十和田、奥入瀬 水と土地をめぐる旅』を買う。
 打ち上げのあとぶらっと街を歩く。久しぶりの下北沢、ここに住んでいた10年前とはずいぶん変わってしまったなあ。やじるしで塩ラーメンを食い、BIG TIMEで茶色のキャップを買って帰る。帰ったらBIG TIMEに傘を忘れたことに気づいた。