ちび王子との出会い

昨日、今日と中野体育館に缶詰。汗びっしょりとなる。合間に管啓次郎訳の『星の王子さま』を読む。じーんときた。 
                    ★
もしも大人であるあなたがこのニューバージョンを手にとった瞬間、先入観につかまってドン引きになってしまったとしたら、それはおそらくとっても不幸なことだろう。仕事を終えてビールを飲んでほっとしたあととか、あるいは仕事の合間のエアポケットのような時間とか、とても気持ちのいい山歩きのあととか、電車や飛行機に乗ってとおくに出かけている最中とか、心がニュートラルになったときに読んでみるといい。きっとちび王子の物語に吸い込まれるだろう。なんで風になびいているはずの美しい王子の金髪がちりちりの黒い短髪なのか、などという小さな疑問は吹き飛ぶだろう。骨太でやさしい、新しい「星の王子様」。息子のおもちゃ箱の横にそっと置くことにした。