ユン・ホソップ氏講演会

青山の国連大学の地球環境パートナーシッププラザで、韓国の国民大学で環境デザインを教えるHoeseob Yoon教授のレクチャーを聴く。ユンさんとお会いするのは3回目。70才とは思えぬ若々しさ。お馴染みのTシャツエコ・ペイントのパフォーマンスに加えて、エコロジストを志してからこれまでの制作やパフォーマンスを振り返る回顧展的なニュアンスが強かった。今回大学院でクリーンデザインを専攻するユン教授の生徒さんたち(社会人学生が多い)の作品やパフォーマンスのプレゼンテーションがあった。なかでも面白かったのは、Kwangjin Moon作『清渓川ドローイング・パフォーマンス』。大きな魚の抜き型と水を使って川沿いの地面に魚たちが泳ぐシルエットを点々と描く。当然水が蒸発すれば魚影は消えてゆく。究極のエコロジカル・ペイントだ。大上段に振りかざしたところも奇抜さを狙ったところも微塵もない淡々としたそのパフォーマンス記録ビデオは強烈なメッセージを放っていた。もうひとつは、2010年末から2011年初めにかけて韓国全域で発生した口蹄疫のために屠殺された350万頭の牛と豚に捧げるYi Seongjin作『FMD 2011』。マティスの「Dance」をパロディー化したシルク・スクリーン。豚と牛と羊と人が手を取り合って踊る。すごく気に入って思わず「これ欲しいなあ」とユンさんに言ったら「あげるよ」の一言。やった! 帰ってさっそく部屋に飾った。ユン・ホソップのHPは次のとおり。興味のある人は覗いてみてください。
 http://www.greencanvas.com/