人の波

 同僚とふたりで永田町、参議院議員会館前の路上へ。思ったより人出は少なかった。午後4時頃、秘密保護法案は参院国家安全保障特別委員会でどさくさ紛れの強行採決で可決された。辻元清美志位和夫がすぐ近くでマイクを握った。本会議はどうなるのか。この現代の治安維持法によって日本はどうなっていくのだろう。自民党に投票した人たちはこの危機的な転換点についてよく考えるべきだ。それにしても実にいろいろな人たちが集まっていた。シュプレヒコールのやり方も世代の違いがあって新鮮だった。自分たちの未来は自分たちで考えなくちゃだめだなと改めて思う。赤坂見附まで歩き、焼鳥屋で一杯ひっかけて帰る。

(12月10日追記:特定秘密保護法案は12月6日の本会議で可決された。採決の状況はまったく学級崩壊状態だと思った。権力のむきだしの暴力だけが記憶に残った。8日の朝日朝刊に掲載された法案の全文を読む。どんな情報が特定秘密になるかを示した別表3「特定有害活動の防止に関する事項」はおそろしく曖昧だ。原発事故に関するデータ、薬害データ...政府にとって「有害」だと判断されるものは何でもこれにあたる可能性がある。じつに不気味な法案が可決されてしまったのだ。私たちはよく考えよう。そうした力の行使の積み重ねが私たちをどこに導くのかということを。どんな危険も最初は危険に思えないものだ。)