いかん、完全に風邪モードになってしまった。所用があり風邪薬の眠気をこらえながら午前中江戸川橋まで車で往復。車中でKeith Jarrett"VIenna Concert"を聴く。1991年ウイーン国立歌劇場でのソロ。キースはここで演奏した初のクラシック以外の音楽家となった。クラシックの殿堂を意識したのか、2部構成のいつものインプロヴィゼーションはこの上なく重厚な響きである。本人もかなり満足した演奏だったようで、「この演奏はついに炎の言語を獲得した」とライナーに記すほどだ。そのライナーにはRobert Blyの詩の一節が引用されている。

...I listen and I see a horse-dragon swim up out of the Black Sea. It climbs into the air. Play on, play on --
what can we do but long for this dragon-water from the Black Sea to fall on us?

偉大なるエネルギーの循環。

午後は風邪薬に朦朧となって書斎で寝る。部屋を吹きぬける強い南風が熱っぽく疲労した身体に心地よい。