真夏の平林寺

このところ、妻子を実家に帰し部屋にこもってひたすらIngoldの翻訳を続ける。でも今日の午後は子守当番。35度の炎天下、外遊びは無理だろうと車で清瀬の郊外型大型児童館(?)「コロボックル」を目指す。だが、着いてみたら火曜定休、あちゃー。しかしこの子猿、外でエネルギーを発散させないと夜寝ない。しょうがないので近くの平林寺に向かう。1375年に開山した臨済宗の禅寺は広大な松やクヌギの境内林を有し、一周2.5km、約1時間の散歩コースが整備されている。灼熱の太陽を遮る木々の緑のシェルターのなんと偉大なことだろう。そのおかげで何とか歩くことができたが汗びっしょり。さすがに人影はまばら。しかし子猿は森の小道が気に入ったのか、水筒の水を飲みながら何度もよーい、どんを繰り返す。7月に行った菅平湿原では両親の制止を振り切って木道でダッシュを敢行したバチが当たり、見事に足を踏み外して湿原の泥に頭から突っ込んだのだが、ここはそういった心配もない。平林寺は懐かしい場所だ。子供の頃、夏休みの早朝、父に連れてきてもらってクヌギの樹液を吸う生きたカブトムシを初めて見たのがここだった。でも昔と違って今は頑丈な塀が張り巡らされているので、朝早く境内に忍び込むのは難しいだろう。