第二外国語、ホントに要らないの?

  早稲田で「東アジアの中等教育におけるフランス語」という国際シンポジウムを覗いた。時間の都合で午後の「いかに動機づけるか――フランス語教育の現場から」というセッションのみを聴講した。4人の高校の先生とパリのラシーヌ高等学校の先生の発表。ラシーヌ高校では日本語も選択できるそうだ。びっくり。それにしても「第二外国語」に対する管理職や周囲の無理解は深刻だ。こうしたシンポジウムに出席すると、英語至上主義が蔓延する日本の外国語教育環境のいびつさが改めて痛感される。さまざまな外国語を学んでみるという経験は、自己を相対化し、もう一段階広い視野で世界を見る力を得るためのすごく大切な契機であるはずだ。しかし、外国語学習が受験英語学習ゲームに収斂されるときに、その意義はかすんでいく。日々の自分の営みをおおいに反省させられたシンポだった。