セネガル・パパ

 子守。昼ごろ目黒の図書館に向かうため環7を走っているときに突然後ろのチャイルドシートから「ちっち!」の叫び声。慌てて井の頭通りに折れてコンビニ前に停車。そこでうっかりキーを閉じ込んでしまう。嗚呼。JAFに電話すると1時間かかるとのこと。読む本もなく息子とコンビニ内でぼーっと時間を過ごす羽目に。暇つぶしにコンビニに来るお客さんを観察。汗だくで入って来るトビさんや工事関係の人がお昼御飯を買っている。この炎天下、外の仕事は苛酷だ。みんなきちんと清算の列にならぶ。お行儀がいい。1時間後、ドアをこじ開けてもらって出発。八雲図書館で進化論関係の本を何冊か借りる。そのあと駒澤公園の幼児自転車練習場へ。ここは目下息子の聖域である。「補助なし自転車」を颯爽と乗りこなすお兄ちゃん、お姉ちゃんを羨望の眼差しで追いかけつつ、一番小さい自転車にまたがってよたよたと歩く。ベンチに座って光文社文庫版の『種の起源』をめくっていると、流暢な日本語で自分の息子に自転車の乗り方を教えている黒人のお父さんに気づく。近寄って話しかけてみると、セネガル出身の人だった。名前はポール、日本人と結婚しコンピューター関係の会社に勤めており日本滞在はかなり長いそうだ。しばしフランス語でよもやま話。セネガルに帰るのは2年に1ヶ月くらいなのだそうだ。ちなみにセレール人で、家では日本語、フランス語、セレール語が飛び交うが、息子さんは日本語が一番得意だと言っていた。