樹木展――木と人の心

明治大学生田校舎、ギャラリーゼロへ。最終日にぎりぎり間に合った。子供づれなので入り口でちょっと困った顔をされた。ごめんなさい。小さな空間に入ると、森と自然の声に囲まれる。それは写真や映像、それ自体ひとつの森である展示された本たちから聞こえてくる小さなざわめきである。不思議なものに囲まれてあちこち手を延ばしたがる息子をちらちら見ながらなのであまりゆっくりできなかったが、いくつかの本が目にとまった。マルタ・ヴィヌチ『マングローブと人間』、ジョナス・メカス『森の中で』、レヴィ=ストロース『ブラジルへの郷愁』...。読んでみたい本は山ほどあり、読める本はほんのわずかだ。山を歩き、本を読むのは最高だ。