Portraits展&ブラジルの話2

 仕事が早くひけたので日本橋高島屋の美術画廊へ。14人の写真家によるPORTRAITS展。ポートレートという角度からアイデンティティへのさまざまなアプローチする。多くの作家が当然のことながら「顔」にフォーカスするなかで、電車の移動とともにぶれて流れる顔の一瞬の表情を捉える藤部明子さんの作品が新鮮だった。とってもきれいな仕上がりだ。
 そのあと西麻布のRainy Day Bookstore & Cafeへ。15日の続編で、今日は今福龍太×港千尋×管啓次郎。ブラジル北東部、ノルデスチの話をたくさん聞く。今福さんが紹介した盲目の民衆詩人パタチーバ・ド・アサレーの話が面白かった。きっとノルデスチのブルースマンなのだろう。音源を聴いてみたい...。最初に聴いたジ・モライスとバーデン・パウエルの「ビリンバウ」もよかった。ジャズ・ファンとしては、やはりバーデン・パウエルが気になる。この著名なギタリストを僕は今まであまり聴いてこなかった。
 norah-mも書いているように「ブラジル」がひとつの精神風土をもったトポスとして世界中に存在するという話は刺激的だった。それはまことに即興性にあふれた土地なのだろう。『新ブラジル宣言』、期待してます。